婦人科健診や、何か気になる症状があって、産婦人科を受診しようと思ったとき、何となく不安な気持ちになりませんか?
特に抵抗があるのは内診ではないでしょうか。
どんな流れで行われるの? 痛いってほんとう?
内診するときって、事前にビデできれいにしてから診察を受けたほうがいいの?
適した服装は? 靴下は? なんて、たくさんの疑問がわいてくると思います。
当ブログの管理人であるわたしは、看護師・助産師の資格をもっており、産婦人科外来で働いた経験があります。
「〇〇さーん、診察室にどうぞ!」と案内したり、実際に診察の介助についたりしていました。
とはいえ、わたしも看護師になるまでは、「婦人科ってなんだか行きづらい」と思っているふつうの女の子でした。
自分が看護師になってみたことで、最初からイメージができていたら、こわい気持ちも少しは和らいで、診察にきてもらえるかな? と思ってこの記事を書きました。
最初に言っておくと、産婦人科の受診=内診ではありません。
医師が問診をした上で、必要だと判断した場合に内診を実施します。どうしても内診が受け入れられないと思う場合は、医師と相談することもできます。
しかし、婦人科検診、子宮がん検診などでは、内診台に上がることはほぼ必須です。
ですから、この記事では、医師が内診が必要だと判断した、という設定の上で説明を行っていきます。
内診があるかもしれない、と思って心の準備をしておくことは、安心につながると管理人は思うからです。
なかなか産婦人科行きづらい産婦人科。でも、子宮頸がんをはじめとして、早期発見・早期治療が大切な病気もあります。
この記事を読んで、「よし、婦人科に行ってみよう!」と思ってくれる人が少しでも増えますように。
産婦人科での内診に関する疑問、まとめてお答えします!
目次
産婦人科での内診に関する、よくある疑問に答えます

産婦人科での内診前に、ビデできれいにしておくことは必要?
必要ありません。3つ理由があります
- おりものの臭い、性状(クリーム状、ぽろぽろしている、など)から異常を疑うことができる場合があるから
- 温水洗浄機(ウォシュレット、シャワートイレなどメーカーにより呼び方が異なる)機能のビデにより、感染の可能性があるから
- 医師・看護師は気にしていないから
特に2つめは重要です。日常的にビデを使っている人は、それが原因で感染を引き起こす可能性があります。
なぜかというと、腟にはデーデルライン桿菌という、腟内を酸性にして感染から守ってくれる、良い菌がもともといるのですが、ビデの使用により、その作用が低下してしまうことがあるのです。
病院での温水便座使用による感染についても研究がおこなわれ、発表されています。
ビデを使用しないと気持ちが悪いという方は、一回使い切りタイプのものを使用するといいでしょう。
実際に、内診の介助についているときに、確かにティッシュペーパーが少しついている方はいます。
でも、医師や看護師は毎日何人も見ているため、特に気にしていません。
どうしても、臭いなどが気になる場合は、アルコールなどが含まれていない、ふつうのウェットティッシュなどて軽くふくようにしましょう。
産婦人科での内診に適した服装は?
ふわっと広がるようなタイプのスカートがおすすめです。ワンピースでもいいでしょう。
内診台に座るときは、お尻を丸出しにするような恰好になります。
ふんわりしたスカートなら、ショーツを取るだけで、内診台に座ってから、スカートをめくりあげられるので、恥ずかしい気持ちが抑えられると思います。
このような理由から、同じスカートであっても、ぴたっとしたタイトスカートなど、めくりあげにくいものはおすすめしません。
ただし、着替えをするスペースから、内診台に移動するまでが、少し恥ずかしい気持ちになる可能性があるというだけですので、どんなスカートやズボンでも、問題はありません。
たいていの産婦人科には、着替えのスペースから内診台に移動するときに、隠すことができるように、バスタオルなどが置いてあると思いますので利用しましょう。
産婦人科での内診のときには、靴下は脱ぐ?
靴下は履いたままで構いません。
診察のときには両脚が大きく広がるので、靴下が濡れる可能性はほぼないからです。
もちろんストッキングなどは履いたままでは内診ができませんので、脱ぎましょう。
産婦人科を受診するときにもっていくといいものは?
必須ではありませんが、おりものシートや、軽い日用の生理用ナプキンがあると安心です。
内診や、検査の刺激などで、軽い出血がある場合があるからです。
また、腟内を洗浄した場合は、あとから水分が出てくる場合もあります。
病院によっては、着替えの際に使えるようにおいてあることもあります。置いてない場合も、必要であればスタッフに申し出るともらえることが多いと思います。
産婦人科での内診の流れ
気になる内診の流れについて説明していきます。
①ショーツを脱ぐ
②内診台に座る(しっかり腰かけましょう)
③準備が整ったことを確認できたら、内診台が動きます
- まず、台全体が医師のほうに回転します
- 両脚が大きく開脚していきます。同時に背中も少し倒れ、台全体の高さも上がります

④診察
- 外から見て観察する
- 超音波検査:腟に棒状の機械を入れて、子宮や卵巣の状態を観察します
- 内診:医師が腟から指を入れて、反対の手をおなか側から当てて、子宮・卵巣の位置や大きさ、かたちなどをみます。どのあたりに痛みがあるかなども本人に確認します。
- 腟鏡(クスコ)診:鳥のくちばしのような金属製の器械を腟から入れて、腟や子宮の入り口の様子、おりものの状態などを観察します。
組織をとって、検査をすることもあります。
ひとによって感じ方は異なりますが、超音波検査、内診などは、「痛い」というより「圧迫感」「重たい感じ」と感じる方が多いようです。
「こわい」と感じてしまうことで、より痛みを強く感じてしまうことがあります。次のポイントに気をつけて、少しの時間ですから、がんばりましょう。
【診察のときのポイント】
- なるべくお尻の力を抜く
- どうしても力が入ってしまう場合は、口でふーっと細くゆっくり息を吐きましょう
④診察終了。終わって立ち上がるときも注意しましょう
緊張していたところから、急に立ち上がると、貧血のときのように、突然気分が悪くなることがあります。
内診台が止まってから、ゆっくり立ち上がるようにしましょう。もし、気分が悪くなったら、遠慮せずにスタッフに伝えてくださいね。
内診台に乗るのが不安なとき、こわいときは、我慢しないで看護師やスタッフにつたえよう

内診台に乗るのは、こわい思いがして当然です。医師も看護師などのスタッフも、そのことは十分理解しています。
日本では、恥ずかしいという気持ちに配慮して、患者さんと医師らの間にカーテンを引いてあることが一般的です。
一方海外では、医師の医療行為が自分でもきちんとわかるように、カーテンはないのがふつうです。
もし、カーテンがなくて、医師や看護師の顔が見えたほうが安心であれば、いつでもカーテンは開けることができます。
本当にこわくてできないときは、少し時間をおいて気持ちが落ち着いてから望むこともできますし、内診がどうしても必要でない場合もあるかもしれません。
ムリな我慢はせずに、スタッフに伝えてくださいね。
最後に
今回の記事では、産婦人科での内診にスポットを当ててみました!
もちろん、検診なのか、何か気になる症状があるのか、妊娠しているのか、などで、同じ内診台に上がるにしても、診察や検査の内容は異なります。
この記事が、内診への不安がある方の気持ちが、「不安だけど行ってみよう!」となってもらえたらうれしいです。
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